今年は関東大震災からちょうど100年目という節目を迎え、全国的に防災意識が高まっています。埼玉県でも県議会の主催するシェイクアウト埼玉(県内一斉防災訓練)が9月1日に実施されました。

私は消防団活動を20年経験し、様々な火災現場を目の当たりにしてきました。現在、埼玉東部消防組合議会議員として、消防事業に携わっておりますが、本日は白岡市消防団について伺います。消防団は「いつ発生するかわからない火災に対処する大変重要な存在です。そのことは誰もが認識している事ですが、市民および団員の安全を守るために消防団が円滑に機能するよう、見直しを図るべきと考えます。

(1)の質問として、過去5年間の火災件数の推移を伺います。
(2)の質問として、消防団の出動回数と出動人員が何人だったのか伺います。

ばらつきはあるものの消防団の出動回数は、年間約6回、団員約6名から7名が火災現場に行く状況がわかりますが、火災の規模によってはかなり変わってくると考えられます。

そこで(3)の質問として、消防団が現在の人数で足りているのか、人員体制とその問題点について伺います。

条例定数に満たない人数で運営している現状。これは大きな問題です。142名必要なところ、118名しかいない。24名が足りません。団員が年齢を理由とした、退団の増加が想定される事とありますが、消防団では分団長を退任した後でも、支えあって団員に残ってくださる方もいらっしゃいます。現状はかなり深刻な問題と認識し、何とか新しい団員を増やす努力が必要です。

そこで(4)の質問として、団員募集などの周知はどのように行われているか伺います。

(4)の2 やはり足りないままではいけないと思い、再質問します。
確かに「埼玉県消防団 ポータルサイト」や様々な募集対策がある中で、本年度関東大震災からちょうど100年目、テレビドラマの「ハヤブサ消防団」の人気があることをきっかけに、現状にない募集を検討してみてはいかがでしょうか。例えば、若者が見るユーチューブやツイッター、シラオ仮面による団員募集、自治会の回覧板、集客スペース(店舗等)に募集のポスターを貼らせていただく、などいかがでしょうか。執行部の考えを伺います。

全国的に今年度は、過去最低の消防団員数となり、つい先日の8月31日に総務省消防庁も消防団員の機能強化や団員を確保する取り組みを地方公共団体と連携して充実推進していくなどを、発表したばかりです。これは緊急を要する事態です。地域の消防団は火災現場や様々な防災関連の警備など、これからも地域の安心安全のためにも活躍される組織です。団員募集対策など、改めて検討をお願いします。

続きまして(5)の質問に入りますが、過去にも一般質問で取り上げられている白岡駅西口近くの第7分団の移転はどこまで進んでいるのか。また、火の見やぐらは今後どうする予定かを伺います。

大変古い「火の見やぐら」と理解しましたが、本来、火事を警戒するために常時登ったり、出火場所の方向や距離などを見さだめる為のものです。それが現在はホースを干す場所としてのみ使われています。強度は大丈夫なのか、気温上昇や地震、台風などの自然災害が多発している中、やぐらに登りホースを干したりする作業は危険が伴う作業ですがギシギシ揺れるともお聞きします。また、近隣住民のご意見では、カーブしている道路での作業は事故が懸念されるとおっしゃっていました。事故が起きてからでは遅いので、是非早急に対応して頂きたく、提案します。

先日、第7分団の団員の意見を調査したところ、「火の見やぐら」は全員一致で撤去してほしいとの事でした。デジタル化が進んでいる現代では、団員が目視で火事の方向や距離を確認する必要はありません。第7分団機械器具置場については、移転は全員賛成、場所に関しては探してほしいとの事です。また合併などはしたくないとの意見もお聞きしました。近接地への移転を含めた建て替えなどについて、空き屋・空き店舗の利用など地域行政区と連携を取りながら推進していただき、皆さんが望む形に進むよう、しっかりと協議をお願いします。

では、(6)の質問にうつります。

日々の消防団の運営についてマニュアルを作成し分団に配布してみてはいかがかお伺います。

消防団では月2回の月例点検を実施しているとのことですが、言葉だけでは足りない点も生じますので、年間の予定表などを作成して、団員一人ひとりにしっかりと緊急事態や大規模災害に備えられるようにしてもらいたい。
市民と団員の命を守るためにも、誰が見てもわかりやすく見落としのない点検一覧表を作成することを提案します。移動中、車の中で役割分担を決める事、日々の点検の中で火災現場を想定してミーティングなどを行う必要があるからです。わたくしが実際の現場に出動した際、絶対必要だと感じた点をまとめたものを一例として後ほどお渡しいたします。

急な火災出動時では冷静さを忘れてしまいがちと言うこと、火災現場では当たり前な事が出来ないそんな事が起こります。先日、偶然、消防団の前を通り火災に向かう消防団の消防車を拝見しました。携帯でのメールが届いていないと話されていた方もいました。携帯を変えたりするとメールの設定などが不十分で連絡が来ない事を確認しました。

今年に入り、友人の作業場が火災になり全焼しました。日中にもかかわらず建物や資材がすべて燃え尽き、幸いにも本人はケガもなく無事でしたが、火の回りが早くあっという間の出来事だった。これですべて終わりだと、うなだれるように、話していました。
これが火災の現場です。
そこに勇敢に立ち向かってくれる消防団の安全を確保することは市の責務だと思います。市民の財産と命を守る立場である行政も、しっかりとマニュアルを作成し実行していただけるよう期待しています。