少子化や人口減少が進む中、学校を取り巻く環境も大きく変化しています。本市においても大山小学校が閉校となり、その施設は教育委員会が管理しています。また菁莪中学校においても生徒数が減少している一方で、地域の皆さんが子どもたちを見守り、学校を支えている姿があります。
私はそうした姿を見て改めて学校の役割について考えるようになりました。学校は、子どもたちが学ぶ場所であることはもちろんですが、それだけではないと思います。地域の皆さんが子どもたちと関わり、自分たちの経験や知識を伝える。そして地域の皆さん自身も子どもたちとの関わりを通して地域について改めて学ぶ。学校は子どもたちだけの学びの場ではなく地域のみんなが関わり、学び、世代を超えてつながっていく場所でもあるのではないでしょうか。
白岡市には農業をはじめとする地域産業、自然、歴史、文化など多くの地域資源があります。
さらに地域で長く暮らし、農業や商業様々な仕事に携わってきた方々の経験や知識も大切な地域資源であると考えます。こうした地域資源を子どもたちの学びに生かすことは、自分たちが暮らす白岡市を知り地域への関心や愛着を育てることにつながります。
また、それは将来どのような仕事に就くのか、自分は地域とどのように関わっていくのかを考えるキャリア教育の一つにもなるのではないでしょうか。
そこでまず教育委員会に伺います。
(1)市内小中学校における農業体験や地域産業を学ぶ取組の現状と課題について伺います。
現在もそれぞれの学校で農業体験や地域について学ぶ活動が行われていることは、大変意義のあることだと考えています。
私がここで大切にしたいのは、こうした取組を学校だけで完結させないという視点です。
地域の農業者や、様々な経験を持つ地域の皆さんに関わっていただくことで、子どもたちは教科書だけでは学ぶことのできない地域の仕事や暮らしを知ることができます。
一方でこうした取組を増やすことで、先生方の準備や調整の負担が増えてしまっては長く続きません。
そこで再質問いたします。
農業体験や地域学習を進める際、学校や教職員だけに負担を求めるのではなく、地域の農業者や地域住民などの協力を得ながら進める仕組みについてどのように考えているのか伺います。
私も進むべき方向はそのとおりだと考えています。次に伺います。
(2)として地域資源を活用した教育やキャリア教育を充実させる考えについて伺います。
私は「地域資源」という言葉を、農産物や自然、施設だけで捉える必要はないと思っています。
例えば、地域で長年農業をされてきた方、商売をされてきた方、地域の歴史を知る方、地域活動に携わってきた方々。そうした人そのものも大切な地域資源ではないでしょうか。特に菁莪中学校では、生徒数が減少する中にあっても、地域の皆さんが子どもたちや学校を一生懸命支えている姿があります。私はその姿を見て、学校と地域のつながりの大切さを強く感じています。地域の方から子どもたちが学ぶだけではありません。
子どもたちと関わることで地域の方々にも新しい交流が生まれ、地域全体に活気が生まれることもあると思います。
そこで再質問いたします。
地域で働く方々や様々な経験・知識を持つ地域の皆さんを地域の大切な教育資源として捉え、学校教育やキャリア教育の中でさらに生かしていく考えはありますか。
全国的で少子高齢化が進む中では、学校施設そのものの在り方についても考えていかなければなりません。大山小学校は既に閉校となりました。
しかし学校が閉校したからといってその場所が地域にとって果たしてきた役割や、そこに積み重ねられてきた歴史までなくなるわけではありません。学校には卒業生の思い出があり地域行事が行われ、何世代にもわたって地域の皆さんが子どもたちを見守ってきた歴史があります。
だからこそ私は閉校した学校についても、単に使われなくなった公共施設として考えるだけではなく地域の人たちが学び、交流し、次の世代につながる場所という視点を持つことも大切ではないかと考えています。
そこで改めて再質問致します。
学校や閉校した学校施設について、地域住民の学びや交流、世代間交流など地域の拠点としての役割を生かしていくことについてどのように考えているのか伺います。
令和11年度までは、大山庁舎として使用する予定ですと答弁にもありました。事前にしっかりと住民に伝え計画的に進めていただきたいとおもいます。是非地域の皆さんのために宜しくお願いします。
次に農政部門に伺います。白岡市の農業を取り巻く環境も大きく変化しています。
産業建設常任委員会の視察で新潟市にいってまいりました。
アグリパークは単なる農業体験施設ではなく、学校教育と連携した農業体験、地域農業の活性化、食品加工・商品化支援などを組み合わせた施設です。アグリ・スタディ・プログラムは、農業体験を学校の学習と結び付け、子どもたちの「生きる力」や地域への愛着を育てる考え方になっています。
当市でも農業従事者の減少や高齢化、担い手不足、遊休農地への対応など今後の地域農業を考える上で様々な課題があります。
こうした課題に対して、新規就農者への支援や農地の有効利用など直接的な農業政策を進めることは当然重要です。しかし私はそれと同時に、もっと長い目で地域農業を考える視点も必要だと思います。子どもの頃から、自分たちの地域でどのような農産物が作られているのかを知る。農家の方の話を聞く。実際に土に触れ農業を体験する。そうした経験があれば地域の農業を身近に感じるきっかけになります。
さらに農業から食品加工、流通、販売など様々な仕事へ関心が広がる可能性もあると思います。
つぎに(3)として農業従事者の減少や担い手不足、遊休農地の増加などが課題となる中、地域農業への理解や関心を深めるため農業者や農地などの地域資源を子どもたちや地域住民の学びに生かすための場の創造について市の考えを伺います。
答弁では、子どもの頃から地域農業への理解や関心を深めることは、将来的な農業への就業意欲にもつながる可能性があり重要な視点であるとのお話をいただきました。
また先ほど教育委員会からも、地域資源を生かした学びについて前向きな答弁をいただいております。
私はここが大切だと思っています。白岡市の発展のために、頑張っていただきたいと考えております。例えば学校が農業体験を行いたいときに農政部門が地域の農家との橋渡しをする。学校だけで農家を探したりすべてを先生方が準備したりするのではなく、それぞれの部署や地域ができるところを少しずつ担う。
そうすることで、先生方の負担を増やすことなく、子どもたちが地域の農業や、そこで働く人たちから学ぶ機会を増やしていけるのではないでしょうか。
私は大きな仕組みを新しくつくることよりも、まずは白岡市にすでにある人や資源をつなげていくことが大切だと考えます。
そこで再質問致します。
農政部門が持つ農業者とのつながりや情報を教育委員会や学校と共有し、地域の学びに生かしていくことについて、今後検討する考えはあるのかお伺いします。
現段階では農政部門として新規就農支援に集中して取り組む必要があり、新たな教育連携事業の実施は難しい状況との答弁をいただきました。しかし実際にこれからの白岡市農業を支えていく大切な存在の一つが新たに就農された方々ではないでしょうか。
昨日の一般質問の中でも同僚議員からしらおか味彩センターの運営について直売部門における野菜や果物の品ぞろえを充実させることが重要であるとの話がありました。
新たな担い手が増えることは、直売所への農産物の供給だけでなく高齢化により耕作が難しくなった農地の利活用にもつながっていく可能性があると考えます。
農業の担い手不足は今日始まった問題ではありません。そして今日対策を始めたからといって明日すぐに担い手が増えるものでもありません。だからこそ今から始める必要があると私は考えます。
現在、農業を担ってくださっている方、そして新たに農業の世界に入ってくださった方をしっかり支える。それと同時に、その次の世代が農業を知り、関心を持つきっかけをつくっていく。「今の担い手を支えること」と「未来の担い手の芽を育てること」。この二つを同時に進めていかなければ、地域農業を次の世代につないでいくことは難しいのではないでしょうか。
農政課だからこそ、農業者とのつながりや地域農業に関する様々な情報を持っています。まずはそうしたつながりや情報を地域の学びへとつなぐ、「人づくりとまちづくりの橋渡し役」から始めていただきたいと思います。将来を見据え、できるところから早い段階で取組を進めていただくことを求めます。
